なぜ科学や学問が大事なのかを反面教師のトランプ大統領が教えてくれる

科学や学問、専門家をかなり軽視するトランプ大統領。学問なんて頭でっかちな役に立たないものだと思う人も多いでしょうが、そんなことはまったくないということを彼が教えてくれています。税金を使って運営される政府の意思決定に科学は必須。

ニューヨークの市立中学校「B」は、ダウンタウン地区を代表する名門校である。そこで理科の先生として教鞭をとるジェニーさん(仮名)は、夏休み明けの中学生たちに、ある課題を与えた。

「地球温暖化防止の枠組み『パリ協定』からの離脱を翻意するよう、ホワイトハウスのトランプ米大統領に手紙を書こう」というプロジェクトである。説得の題材は、米南部テキサス州で襲った大型ハリケーン「ハービー」と同フロリダ半島を直撃した「イルマ」だ。

記録的な降雨量をもたらすハリケーンが連続で襲来するのは、数百年に1回の「異常気象」。海面温度が上昇して大気中の湿度が高まる地球温暖化の影響を受けた可能性を(WMO)の専門家チームが指摘している。

人類が温暖化の原因をつくったのは科学的に証明されている。温暖化が異常気象をもたらす因果関係もである。「科学をもっと尊重してもらいたい」という願いが、ジェニーさんが子供たちに与えた課題に込められている。

批判には慣れっこになったトランプ政権だが、教育者や科学者からの評判は悪化の一途だ。パリ協定から離脱だけではない。米疾病対策センター(CDC)、米国立衛生研究所(NIH)、全米科学財団(NSF)といった、科学・研究開発分野の予算削減をトランプ政権は求めている。「科学軽視」の姿勢だ。

via: 【複眼ジャーナル@NYC】「トランプ政権は歴代で最も科学軽視」温暖化データも抹消?(1/3ページ) – 産経ニュース

 

科学と政策

トランプ大統領は就任早々「ワクチンなんて要らない」といって科学者や専門家から強いバッシングを受けました。ワクチンは確かに極稀に副作用がありますが、それ以上に多くの人を救うことは科学的な証拠を踏まえて明らかだったからです。大統領ですから国家の行く末を考える必要がありますが、それに科学や学問が必要ないわけがありません。

 

学問や研究は、すぐに役に立たないイメージを持たれています。しかし、時間の掛かり方は分野によっても様々ですが、社会に還元されるもののほうがずっと多いと言えるでしょう。そもそも学問とは、私達の好奇心や必要性から生まれたからです。

 

例えば今回のニュースにあるような事件は典型例です。A.地球温暖化がハリケーンを生んでいる。B.温暖化を防ぐためには世界レベルで取り組まないといけない。C.その取組みには国際法による条約という枠組みが必要である。

 

AとBは科学的に説明することが可能ですし実際に行われており、Cについては社会科学-法、政治、経済といった分野-の知見がフル活用されることになります。世界の問題を理解し、解決するためには非常に多岐にわたる学問分野が関わっているわけなのです。

 

しかし、科学やデータを無視するということはこれらを全て間違って捉えてしまうということです。温暖化は起きていないし、世界的な取り組みも必要ないし、よって条約も必要ないのです。そんなことはありえません。

 

エビデンスベースドな政策が求められている

科学的な証拠に基づいた政策を作らなくてはならない、そんなムーブメントがいま世界中で生まれています。これは日本だけの問題ではないのです。政策というのは政治が絡むため、学問的な知見がねじ曲がって利用されることもよくあるのです。原発事故を考えればイメージが湧くと思います。

 

最近だと禁煙政策もやり玉に挙げられていますね。喫煙が吸う本人や受動喫煙者にとってどのくらいの健康上のリスクになるのか、ちゃんと科学的に明らかにしてから政策にするべきだという批判が多いのです。

 

なぜそれをするのか? というツッコミにきちんと応える事のできる政策、それは科学や学問的な知見に裏打ちされた政策です。政府にはその行動を国民に説明する責任がありますから、そのためにも科学や学問を今後も大事にするべきでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です