不妊原因の半分は男性:性別問わず沢山の当事者の声が集まる

未だに不妊の原因は女性だと思われていることが少なくありませんが、それは明確な間違い。男性不妊や女性不妊の当事者の方から頂いたコメントをまとめています。被害者の立場、加害者の立場、様々な観点からの生の声はやはり本当に貴重なものだ。

男性不妊の問題については、2月にNHKのクローズアップ現代でも取り上げられたようです。

僕の考え:妻に不妊の責任を押し付けるな

こちらのツイートに要約されているとおり。妻だけにまず検査をさせるという姿勢は、子どもを持てない可能性の責任を妻に押し付けていることのあらわれにほかならないと考えています。

記事・ツイートへの反応

以下にご紹介するように、概ね賛同・共感のリプライをいただいています。

https://twitter.com/chiro4444/status/966620220096786432

 

男性側の不妊について実際をご存知の方からのリプライもいくつかいただきました。

https://twitter.com/zx3mz/status/967046589113159680

 

上記ツイートのISはインターセクシャル、半陰陽の略語ですね。

 

 

このように、まだまだ一方的に女性の側が責められるということが多いようです。

 

 

こちらの方なんて、最初の夫の側に問題があったということですよね。下記で紹介しているような相性の問題だったのかもしれませんが、この書きぶりですとおそらく男性側の検査はしてないのではないでしょうか。親戚にまで責めたてられるなんて、どんなにかつらい経験だったことでしょう。

 

妻の不妊治療を公言する男性への不妊の可能性の指摘はデリカシーの欠如なのか

不妊治療について男性側が治療を受けている可能性を示唆するような発言をしたところ「デリカシーがない」と怒られた、という地獄のような事例もご紹介いただきました。

一連のやりとりの中ですでに言及しているので繰り返しになりますが、最初の発言をした男性も、その周りの男性陣も、「うちのやつ」が不妊治療中と公言することで不妊の責任をすべて妻一人に押し付けている。僕としては、このことの方がよっぽどデリカシーのない言動だと思います。不妊の問題に直面したときに解決に協力するのでもなく息子(夫)が検査を受けるのを「絶対に許さない」などという親世代の言動も。すべて女性側に不妊の問題の責任を押し付けていますよね。反吐が出ます。本当に子どもが欲しいなら、男性も積極的に検査を受けるべきです。男性側に問題があるという可能性の指摘は不妊の問題への積極的な解決策になりうることでもあり、デリカシーの欠如なんてとらえ方はありえないと思います。

 

なぜ男性も不妊検査を受けるべきなのか

以上、記事・つぶやきへのさまざまな反応をご紹介してきました。男性不妊についてはデリケートなものとして扱われているようですね。確かに「生殖能力がない」という診断は多くの男性にとって苦しいものだとは思いますが、だからといって女性だけに責任を押し付けて解決する問題でもありません。不妊の問題を解決するためには、女性だけでなく男性も同時に検査を受けるべきだと思います。ではなぜデリケートな問題というカテゴリーにはまってしまうのか。そこにはやはり、そもそもの問題として不妊治療に関する情報がまだまだ不足しているから、という理由があるように思えます。以下では、男性も不妊検査を受けるべき、という僕の考えの裏付けとなりうる、経験者の方からのコメントをいくつかご紹介します。

男性側の検査は泌尿器科でも受けられる

まず、僕もリプライをいただいて初めて知ったのですが、男性側の検査は産科・婦人科に行かずとも、泌尿器科でも受けられるようです。僕としては、子どもを望みながら「婦人科に行きたくない」などと思う時点で何を言っているんだ、という感覚ですが、それでも受診される方のほとんどが女性である婦人科を受信することがハードルが高く感じられるのであれば、泌尿器科で精液検査を受けるという選択肢がちゃんと用意されているのです。

ただ、こちらの方のツイートによれば、すべての泌尿器科が検査をしてくれるというわけでもないようですね。しかも、不妊に関するクリニックの医師ですら無関心であったようで、問題の根深さが垣間見えますね。

不妊の検査・治療は女性への負担が大きい

さらに、女性側の不妊の検査が、人によってはかなりの痛みを伴う場合がある、ということを複数の方から教えていただきました。一方、男性側は、検査の段階では痛みを伴うものはないようです。

すべての方が、下のリプライをくださった方のようになかなかできなかったという段階で「揃って検査へ」行くようになるだけで解決するケースも多いのではないかと思います。

くわしくは一連のツイートの元となった記事に書いていますが、不妊治療はいくつかのステップを、複数周期にわたって試していくようです。そのため、女性側で考えられる問題すべてを試してから男性側もようやく検査、だと年単位で時間が過ぎてしまうことも。

女性側の検査は痛みを伴うけれど、検査をしないことには問題の有無がわからないので、せざるを得ないのだとは思いますが、時間的猶予があるのならば、まず男性の検査をして、問題がなければ自然妊娠を試みてから、妊娠できなかった場合に女性側の検査をする、というぐらいでもよいのかもしれないとすら思います。

しかし、そうした時間的猶予がない場合にはやはり、女性側の検査の痛みについて教えてくださった方への最後のツイートで僕がまとめているように、効率の面からはもちろん、それだけでなくどちらか(特に、現状では女性の側)だけに責任だったりそれからくる不安を押し付けたりしないためにも、夫婦が同時に不妊の検査をするべきということですね。

そうでなければ、次のツイートをされた方のように、「もっと早く(夫が)検査していれば」という思いを女性側が抱くことはもはや不可避ではないかと思います。

男女とも健康体でも妊娠に至らないケース

まれに、個別の検査で何も問題がなく、男女双方が健康体であっても、相性の問題で妊娠に至らないケースというのもあるそうです。

こうしたケースについても、男女両方が検査をして「問題がない」とわかっている、という前提がないと「相性」という問題点は明らかになりませんし、やはり女性だけでなく男性側も不妊の検査を受けることは重要だと思います。

加齢も不妊の大きな要因

年齢を重ねたことが原因となって妊娠が難しく、妊娠できても順調に発育せず流産に至ってしまう場合もあるようです。こちらの方が、ご自身のお辛い経験を教えてくださいました。

不妊の問題の解決のために、なにが必要なのか

加齢による不妊についてリプライをしてくださった方が、上で引用したツイートを元により詳細に加筆した内容を冒頭の記事にコメントしてくださっています。そのコメントの一部を抜粋します。

……「子供が欲しいけれど、自分たちはまだ若いし、今はもっと夫婦の時間楽しみたい。……後からでも何とかなるだろう。」程度の無知識に後回しにしていると後々、待っているのは本当に厳しい現実です。特に女性の心身に掛かる負担は年齢が増すごとに大変になります。……
そして双方、高齢になればなるほどの妊娠は授かった子供の健康にも大きなリスクを与える可能性があることも知って頂きたいです。……

このコメントにあるように、しっかりとした知識を身につけることが、ありきたりのように思えますが不妊にかかわるさまざまな問題の解決のために必要なのだと思います。次のツイートで僕が引用しているツイートはおそらくいわゆる「ネタツイート」なのだと思いますが、それでも、性、あるいは生殖機能に関して正確な知識を持っている人は現実に多くはないでしょう。だからこそ不妊の責任を女性に押し付けてしまうような問題が起こってしまうのです。

こちらのツイートで提案されている健康診断を実施することは実際には難しいでしょうが、不妊の問題の解決のためにはこれくらいの年齢で自分は子どもが欲しいのか?妊娠に至る能力があるのか?を知ることは非常に大切になるでしょう。

 

こうした一連の情報に関して、このような感想のリプライもいただいています。

同性のことでも他人のことであればわからないのに、異性のことについてならなおさら、知らないことがあること自体は問題ではないと思います。大切なのは、自分が知らないのだからそんなことは存在しないのだ、というような振る舞いをしてしまわないこと。

下記のツイートにあるように、まだまだ一方的に女性の側の責任にされてしまうことはあるようですが、男女双方に関係のある問題なので、他人事と思わず、自分の問題としてとらえるという意識がとても重要なんだと思います。

男性不妊当事者の方の反応―「これから、どうするか」の方が大切―

男性不妊の当事者の方から、「死刑宣告された」ようには感じなかった、というリプライもいただきました。

この方のように、「これから、どうするか」と前向きに考えることができるのは素晴らしいですね。男性不妊の場合でも以下のような方法で出産例があるそうですが、きちんと検査をして結果が判明しないことには、このような対策をとることすらできません。

 

顕微授精は男性にも大きな福音

精子の数については、自然の妊娠にはやはりある程度の数が必要です。ただ、数と受精率が比例するかというと、そうではありません。
また、同じ人で何回か検査すると所見ではばらつきが大きく、精液の検査は、実は不安定で不正確なものなのです。WHOでも1ml当たり2000万以上で運動精子率50%という数値を出していますが、正常値としないようにと断り書きをつけています。
さらに今は、顕微授精によって、無精子症の人も、手術で睾丸を切ってみて、精子を1匹でも取ることができれば受精卵を得ることが可能です。500人に1人くらいいるといわれるクラインフェルター症候群の人でも丹念に精巣の中の精細管を探すと精子が見つかることがあって、精子さえ見つかれば妊娠できます。私のクリニックでも出産例があります。
顕微授精は、男性不妊にとっても大きな福音です。10年前なら不可能だった問題も、ほとんどがクリアできるのが今の時代なのです。

――医療法人浅田レディースクリニックHP
http://ivf-asada.jp/danseihunin/danseigenin.html

不妊治療をしないという選択肢

一方で、不妊治療をしない選択肢があってもいいのでは、というご意見を当事者の方からいただきました。

僕としても、このような考え方には賛成です。

夫婦それぞれのあり方があっていい。ただ、夫婦の意向として子どもを望むのであれば、不妊の問題を女性だけの問題にして責任を押し付けて済ませてしまうのではなく、男性も検査を受けるなどのアクションは必要だと思うのです。

だからこそ、この方が紹介してくださったような男性は最低ですね。何様なのかと。もしもこの男性が先に検査をし不妊の原因が男性側にあったと判明していたら、この女性は検査で辛い思いをする必要はなかったのです。

夫婦揃っての受診・検査を「当たり前」に

こちらの方の通われたクリニックでは初診段階で夫婦揃って病院を訪れ、二人とも検査をするようになっているとのご紹介もいただきました。海外のケースとして、男女両方を検査することが当然のようになっているとのリプライもいただきました。僕としても、それが日本中で当然のことのようになることを願います。

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